只今pandaに乗れない生活中


by la-panda
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「エターナル・サンシャイン」


脚本が「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」チャーリー・カウフスマンということで、マルコヴィッチファンの私は多いに期待して観た映画です。
ジャケでイメージするようなきれいな恋愛映画では無いだろうと想像しつつ観たら、やっぱり普通じゃなかった(笑)。というか一風変わったSF映画ですね。

“マルコヴィッチがマルコヴィッチの頭ん中はいったら、マルコヴィッチだらけだった、、、”なんてインパクト強すぎな展開(でも大好き!)こそ無かったけど(笑)、
人間臭さというか、人の醜い所や愚かなところまでも変化球で描く、そのアイデアと手法は秀逸だなあと、また感心させられました。
と思ったら、これアイデア自体は監督のミシェル・ゴンドリーのものらしい。

恋人であったクレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)と喧嘩別れしてしまったジョエル(ジム・キャリー)は、バレンタインによりを戻そうと彼女に会いにいくが、まるで知らん顔されてしまう。
クレメンタインはジョエルとの記憶を全て消去してしまっていたのだ。
それを知ってショックを受けたジョエルは、自分も同じく彼女との記憶を消去してしまおうと、記憶を消去するという会社を訪ねる。早速手術が開始されるのだが、、、。

これはきれいごとで終わらない恋愛世界を描いているのですが、シーンの一つ一つはなんともロマンティックなんです。
そしてラストシーンへの意外な展開!やっぱり普通じゃなくて(笑)やられました〜。
いろんな事を考えさせられたりして、ラストにはジーンとした余韻を残してくれます。

話のほとんどはジム・キャリーの頭の中なんですが、記憶が消去されていく過程を描く映像がおもしろかった!c0004181_4303470.jpg
物や人が次々消えていく、のっぺらぼうな人がでてくる(トワイライトゾーンシリーズなんかで観たような光景)、そして混乱を起こす頭では、子供の頃の記憶までもが登場。
これらの不思議世界は、記憶の断片がごちゃごちゃに詰まった感じをうまく表してましたね。
記憶というのは本人の都合でしまわれているものんだなあと、あらためて記憶のメカニズムについて考えたりもしました。

こんな脳内世界を映像化したミシェル・ゴンドリーという監督さんってすごい!と思ったら、あのケミカルブラザーズの名作PV「LET FOREVER BE」の監督さんだったんですね。
denkihanabiさん情報)
で、もっと調べたらおおっ、ビョークの、ベックの、ホワイトストライプスのあのPVもですかっ!(嬉)


【以下ネタばれ感想です】
この映画で印象強かったのが、実はメアリー(キルスティン・ダンスト)の存在でした。c0004181_4324821.jpg自分の記憶が消去されてた事を知った時の、
メアリーの表情の切ない事といったら。
そして、また同じ人を好きになってしまうという事が、主人公2人にはドラマティックであるのに、こちらはなんだか人間の悲しい性を表しているようにも見えて、より切なかったです。

この映画を観て感じたのは、人は新しい一歩を踏み出そうとするときこそ、記憶の整理がひつようなのかもしれないという事。
嫌な事、辛い経験を忘れるのでなく、丸ごと抱きとめてあげることができたなら、
また違う自分に出会えるかもしれません。
ラストシーンのようなことは、現実にはなかなか起こりえないと思うけど、
それでまた少し歩み寄ることができるなら、それは素敵なことなんだと思います。

そういえば内容は全然ちがうけど、「ハイ・フィディリティ」を観た後の余韻と少し似ているかもしれないなと。
一度別れた2人が再生するとき、何が必要なのか。これは恋愛にとどまらず、結婚生活を長く続ける秘訣とも言えるかもしれませんね。

皆さんのレビューを読ませていただいたら、エンドロールに流れるベック「EVERYBODY'S GOTTA LEARN SOMETIMES」がいい!と触れてる方が多かったのですが、観てみて納得。
これ、映画を見た後にのこる余韻にほんとうまくかみ合ってきますね〜。
いい仕事してくれるよなあ、ベック♪


監督:ミシェル・ゴンドリー
脚本:チャーリー・カウフスマン
キャスト:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット
     イライジャ・ウッド、キルスティン・ダンスト
製作年:2004(米)
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by la-panda | 2005-11-15 05:12 | 映画