「ビッグ・フィッシュ」
2005年 01月 19日
昨年度公開作品、勝手にベスト5の続きです。
ティム・バートンといえば大人の絵本といったイメージです。主人公が異端児だったり、どこか内に閉じこもった部分を描き出していて、登場するキャラクター達も怪しいんだけど、なんだか好きな世界。
でこの「ビッグ・フィッシュ」。やっぱり出てくる出てくる怪しいキャラ達(笑)。
魔女に大男に怪しい団長のサーカス団と、もうオンパレード。
しかしこの映画が今までとは大きく違うところ。それは苦悩する主人公が、現実の視点で物語を語っているところでした。
幼い頃から父親のほら話を聞かされて育った息子のウィル。そんな父の話がいつのまにか嫌いになっていたウィルは、父と対立してすれ違ったまま。
しかしある日父の容態が悪化し死期が迫ってくる。ウィルは父が本当はどんな人生を送っていたのか知ろうとするのですが、、。
父親のほら話を映像化したファンタジー部分と、その息子(ジャーナリストでリアリスト)の現在の話。その二つが平行して描かれる点が、今回とても新鮮でした。しかも若き日の父親の姿は、目がキラキラした迷いのない青年で、ほのぼのしてなんとも明るいお話。ユアン・マクレガーがこの役にぴったりはまっています。
黄色一色が圧巻の水仙を敷き詰めたプロポーズシーンとか、実はこのしゃらくさい演出(笑)は個人的には苦手なんですが、ああいうシーンをさらっとやってのけるユアンの輝いた瞳には感心します。彼がやると嫌みがないんですよねえ。
この映画には私の大好きなスティーブ・ブシェミも出てますが、やっぱりこの人おいしいなあ。詩人として登場する時の白い服とか、似合わねえ〜で笑え、銀行強盗のシーンはMr.ピンク(レザボアドックス)を思い浮かべて思わずニンマリでした。
ほら話部分はいくつものエピソードで綴られ、結構長いので、それが受け入れられるかどうかが、好き嫌いが分かれるところでしょう。
私はその世界を充分に堪能できました。父親の話がホントかウソかなんてどちらでもよかった。
でもこの映画の泣きポイントはなんといっても父子の和解。
ラストは想像できない展開で、ほんとに素晴らしく美しかったです。
子供の頃は私もけっこうほら話を聞かされた方で、やはり主人公と同じく父に反感を持ったものです。でも父が話せなくなった今、また自分が親となった今、事実だろうがほら話だろうが、それで人を楽しませる事ができるってのはなんて素敵なことだろうと思います。
私も子供にいろんな話をしてあげられる親になりたいなあ。
監督 :ティム・バートン
脚色 :ジョン・オーガスト
原作 :ダニエル・ウォレス
キャスト:ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ
製作年 :2003/米
ティム・バートンといえば大人の絵本といったイメージです。主人公が異端児だったり、どこか内に閉じこもった部分を描き出していて、登場するキャラクター達も怪しいんだけど、なんだか好きな世界。
でこの「ビッグ・フィッシュ」。やっぱり出てくる出てくる怪しいキャラ達(笑)。
魔女に大男に怪しい団長のサーカス団と、もうオンパレード。
しかしこの映画が今までとは大きく違うところ。それは苦悩する主人公が、現実の視点で物語を語っているところでした。
幼い頃から父親のほら話を聞かされて育った息子のウィル。そんな父の話がいつのまにか嫌いになっていたウィルは、父と対立してすれ違ったまま。
しかしある日父の容態が悪化し死期が迫ってくる。ウィルは父が本当はどんな人生を送っていたのか知ろうとするのですが、、。
父親のほら話を映像化したファンタジー部分と、その息子(ジャーナリストでリアリスト)の現在の話。その二つが平行して描かれる点が、今回とても新鮮でした。しかも若き日の父親の姿は、目がキラキラした迷いのない青年で、ほのぼのしてなんとも明るいお話。ユアン・マクレガーがこの役にぴったりはまっています。
黄色一色が圧巻の水仙を敷き詰めたプロポーズシーンとか、実はこのしゃらくさい演出(笑)は個人的には苦手なんですが、ああいうシーンをさらっとやってのけるユアンの輝いた瞳には感心します。彼がやると嫌みがないんですよねえ。
この映画には私の大好きなスティーブ・ブシェミも出てますが、やっぱりこの人おいしいなあ。詩人として登場する時の白い服とか、似合わねえ〜で笑え、銀行強盗のシーンはMr.ピンク(レザボアドックス)を思い浮かべて思わずニンマリでした。
ほら話部分はいくつものエピソードで綴られ、結構長いので、それが受け入れられるかどうかが、好き嫌いが分かれるところでしょう。
私はその世界を充分に堪能できました。父親の話がホントかウソかなんてどちらでもよかった。
でもこの映画の泣きポイントはなんといっても父子の和解。
ラストは想像できない展開で、ほんとに素晴らしく美しかったです。
子供の頃は私もけっこうほら話を聞かされた方で、やはり主人公と同じく父に反感を持ったものです。でも父が話せなくなった今、また自分が親となった今、事実だろうがほら話だろうが、それで人を楽しませる事ができるってのはなんて素敵なことだろうと思います。
私も子供にいろんな話をしてあげられる親になりたいなあ。
監督 :ティム・バートン
脚色 :ジョン・オーガスト
原作 :ダニエル・ウォレス
キャスト:ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ
製作年 :2003/米
by la-panda
| 2005-01-19 00:48
| 映画