最近観て面白かった映画覚え書き
2013年 06月 17日
『ホーリーモーターズ』(劇場鑑賞)
レオス・カラックスの13年ぶりの新作は映画を描いた映画。
そして怪作(笑)
リムジンで移動しながら、アポをこなすかのように、
次々と様々な役を断片的に演じ続ける、
男の一日を描く。
そのシーンは作りもののようでもあり、
現実のようでもありなんともSFチック。
老婆、父親、臨終前の老人など色々だけど、
花、金、ゆびまで食べちゃう怪人は強烈やし、
CGのためのモーションキャプチャーはやけに人間臭いし、
暗殺者の場面でそっくりな二人が倒れるシーンはただただシュール。
最高にかっこいいPV風のインターミッションもありましたな。
何と言っても、ドニ・ラヴァンの変貌ぶりにびっくり!
シーンそれぞれに引き込まれ、その都度感情を揺さぶられるので、
見終わったら一度に沢山の映画を見た気分に。
だけど、それは劇中にもあった台詞、
行為の美しさに魅了されただけなのか。
合間のリムジンでの着替えやメイクアップのシーンで、
どこか役を引きずる役者の悲哀を感じたのが、
実は一番印象的だったともいえる。
冒頭のシーンを考えると、これは監督の複雑な心の中ってことかな。
そういや冒頭の顔の見えない観客の画こわかったなあ。
『LAギャングストーリー』(劇場鑑賞)
ゾンビランドのルーベン・フライシャー監督が、
50年代LAを舞台にしたギャングvs警察の闘争を、
POPでカラフルに描いたノワール作品。
実話ベースなのに、リアルさ渋さでなく、
あえて善悪クッキリ作り物っぽく描いた世界観は逆に新鮮。
緊張感というより、むしろコメディ?と思うようなユルさもあり、
メンバーが集められるシーンのワクワク感とか楽しめた。
でもノワールの醍醐味である男の悲哀度がイマイチな分、
個人的萌え度は低かったかなあ。
ライアン・ゴズリングの色気は最高だけどね♪♪♪
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日間』(レンタル鑑賞)
トラとのサバイバル劇と思いきや、こんな深いお話だったとはっ!
どちらが真実か?というより、
完全にシンクロしている二つのストーリーを知り、
ラストは唖然としてしまった。
だけどファンタジックな映像美にとことんこだわった理由に納得。
美しくあればあるほど、
パイにとって残酷すぎた現実があとから効いてくる。
これはさすがに劇場で見れなくて後悔した。
信仰心だとか、教訓だとか、人それぞれの捉え方があるだろうけど、
純粋に自然の神秘、生命の力強さ、
そして過酷な状況でも希望を持たせる、
人間のイマジネーション力の凄さを感じた。
トラのラストシーンの意味を知りたくて、
久々に色んな人のレビューを読みあさってみてそれも面白かったな。
とにかく余韻を残す素晴らしい作品!
ちなみにこれでアン・リー監督はアカデミー監督賞受賞だそうだ。
『奪命金』(劇場鑑賞)
なかなか劇場公開のない待望のジョニー・トー作品は金融サスペンスもの。
そしてそれに翻弄される人々の群像劇。
入り混じる3つのお話はサスペンス風でもあり、
普通の日常風景でもあり、
コメディ展開でもあり、
あとラウ・チンワンが今回義理堅く憎めないかわいい役どころで登場し、
魅力満点だけど、そのキャラも含めてトータルで変な映画になってます(←褒めてます/笑)。
しかし銃撃戦がなくとも緊張感ある演出はさすが。
一般の人がリスクの高い投資に足を踏み入れるシーンでの、
繰り返しのやり取りの怖さ等、ドキドキもんだった。
この悲しげで美しいピアノ曲がすごくあってたな。
レオス・カラックスの13年ぶりの新作は映画を描いた映画。
そして怪作(笑)
リムジンで移動しながら、アポをこなすかのように、
次々と様々な役を断片的に演じ続ける、
男の一日を描く。
そのシーンは作りもののようでもあり、
現実のようでもありなんともSFチック。
老婆、父親、臨終前の老人など色々だけど、
花、金、ゆびまで食べちゃう怪人は強烈やし、
CGのためのモーションキャプチャーはやけに人間臭いし、
暗殺者の場面でそっくりな二人が倒れるシーンはただただシュール。
最高にかっこいいPV風のインターミッションもありましたな。
何と言っても、ドニ・ラヴァンの変貌ぶりにびっくり!
シーンそれぞれに引き込まれ、その都度感情を揺さぶられるので、
見終わったら一度に沢山の映画を見た気分に。
だけど、それは劇中にもあった台詞、
行為の美しさに魅了されただけなのか。
合間のリムジンでの着替えやメイクアップのシーンで、
どこか役を引きずる役者の悲哀を感じたのが、
実は一番印象的だったともいえる。
冒頭のシーンを考えると、これは監督の複雑な心の中ってことかな。
そういや冒頭の顔の見えない観客の画こわかったなあ。
『LAギャングストーリー』(劇場鑑賞)
ゾンビランドのルーベン・フライシャー監督が、
50年代LAを舞台にしたギャングvs警察の闘争を、
POPでカラフルに描いたノワール作品。
実話ベースなのに、リアルさ渋さでなく、
あえて善悪クッキリ作り物っぽく描いた世界観は逆に新鮮。
緊張感というより、むしろコメディ?と思うようなユルさもあり、
メンバーが集められるシーンのワクワク感とか楽しめた。
でもノワールの醍醐味である男の悲哀度がイマイチな分、
個人的萌え度は低かったかなあ。
ライアン・ゴズリングの色気は最高だけどね♪♪♪
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日間』(レンタル鑑賞)
トラとのサバイバル劇と思いきや、こんな深いお話だったとはっ!
どちらが真実か?というより、
完全にシンクロしている二つのストーリーを知り、
ラストは唖然としてしまった。
だけどファンタジックな映像美にとことんこだわった理由に納得。
美しくあればあるほど、
パイにとって残酷すぎた現実があとから効いてくる。
これはさすがに劇場で見れなくて後悔した。
信仰心だとか、教訓だとか、人それぞれの捉え方があるだろうけど、
純粋に自然の神秘、生命の力強さ、
そして過酷な状況でも希望を持たせる、
人間のイマジネーション力の凄さを感じた。
トラのラストシーンの意味を知りたくて、
久々に色んな人のレビューを読みあさってみてそれも面白かったな。
とにかく余韻を残す素晴らしい作品!
ちなみにこれでアン・リー監督はアカデミー監督賞受賞だそうだ。
『奪命金』(劇場鑑賞)
なかなか劇場公開のない待望のジョニー・トー作品は金融サスペンスもの。
そしてそれに翻弄される人々の群像劇。
入り混じる3つのお話はサスペンス風でもあり、
普通の日常風景でもあり、
コメディ展開でもあり、
あとラウ・チンワンが今回義理堅く憎めないかわいい役どころで登場し、
魅力満点だけど、そのキャラも含めてトータルで変な映画になってます(←褒めてます/笑)。
しかし銃撃戦がなくとも緊張感ある演出はさすが。
一般の人がリスクの高い投資に足を踏み入れるシーンでの、
繰り返しのやり取りの怖さ等、ドキドキもんだった。
この悲しげで美しいピアノ曲がすごくあってたな。
by la-panda
| 2013-06-17 00:43
| 映画